無印良品

無印良品の新リサイクル・リユース活動

この記事を読んでもらえると、無印良品のリサイクル・リユースの活動の内容を知ることができます。

昨今当たり前にリサイクルやリユースという言葉が飛び交っていますね。いろんな企業でも取り組まれています。無印良品ではそもそも商品を作るときに「素材の選定」という概念からこのような理念があったんだと思います。

でも「リサイクル」と「リユース」って何が違うの?って言う人多いんじゃないでしょうか。と言うわけで簡単に説明。

■リサイクル

モノを分解し、商品の原材料やエネルギーに変換し再利用すること

■リユース

そのモノをそのまま再利用すること

簡単に言ってしまうとこんな感じです。

今回はその無印良品の「リサイクル」と「リユース」についてのお話です。

無印良品の新リサイクルの取り組み

それは「無印良品のプラスチック製品」回収です。

対象商品のプラスチック製品ってどんなの?と思われる方もいらっしゃると思います。

■ポリプロピレン収納シリーズ

  • 衣装/収納 クローゼットケース
  • 収納ボックス
  • 引出式
  • ダストボックス
  • 頑丈収納ボックス
  • ファイルボックス
  • メイクボックス
  • キャリーボックス
  • 収納ラック
  • 組立式ワゴン・ストッカー
  • デスク内整理トレー
  • 通函

■ポリエチレン収納シリーズ

  • やわらかポリエチレンケース

上記のシリーズが店舗で回収されるようになりました。ただ全てのお店で回収できるわけじゃないので要注意です。8割から9割の店舗で回収を実施しています。面積が小さい店舗では行っていないようです。電話で確認するのが一番ですね。

商品名だけじゃわかんないよ!と言う人は下記ページをご覧いただければ写真付きなのでわかりやすいです。(ただ著作権上画像も貼れないんです。だからリンクを貼ります)

無印良品のリサイクル

この辺りの商品は嵩張るので廃棄するのにも困りますよね。特に大きな収納ケースシリーズは粗大ゴミになってお金がかかっちゃう地域もあるので店舗に出してリサイクルしてもらう方がお金もかからないし、リサイクルになるし一石二鳥ですね。

ちなみにこちらのプラスチックの商品は回収して、粉砕して、再生プラの商品として活用される予定です。最近再生プラの衣服やファブリックも登場していますので、ご存じの方も多いのではないでしょうか?

無印良品のリサイクル・リユース他の取り組み

まずはざっくりどんなものがあるのか見てみましょう。

■全店回収実施内容

  • ReMUJI
  • プラスチックボトル
  • 紙製ハンガー・紙製フック
  • 保冷剤

■限定店舗回収実施内容

  • 本・絵本
  • ユニットシェルフ
  • 体にフィットするソファ
  • フードドライブ・フードバンク
  • プラスチック収納の回収 ▶︎ New!

限定店舗はプラスチック以外はかなり限られているので事前に調べておくことをお勧めします。

回収店舗を探すページ(最下段に検索窓があるので調べてみてください)

※保冷剤と本・絵本・フードドライブ・フードバンク以外は無印良品の商品限定です。

社会的にリサイクルが始まったのっていつ頃?

明確ではありませんが、一気にリサイクルという言葉が広がったのは、「特定家庭用機器再商品化法(むずい)」=「家電リサイクル法」が施行されたタイミング(平成10年)で日本国内に広まったと思います。当然それまでに活動していた会社もあると思います。

家電リサイクル法ってこんなんです。

一般家庭や事務所から排出された家電製品(エアコン、テレビ(ブラウン管、液晶・プラズマ)、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機)から、有用な部分や材料をリサイクルし、廃棄物を減量するとともに、資源の有効利用を推進するための法律(経済産業省ホームページより抜粋)

何のこっちゃって話ですよね。難しいです。

私の認識としては簡単に説明したらこんな感じです。

  • 生産側は最後まで商品の廃棄まで面倒を見なさいよ
  • 消費者側は対象商品を使ったんだから最後まで面倒見なさいよ
  • それぞれに課せられた廃棄に関するルールですよ
  • みんなで廃棄物を減少させるとともにリサイクルの観点を持とうね

このように捉えています。

商品の流れとしては、

生産側が作る▶︎販売・購入する▶︎使う▶︎購入者が家電リサイクル券を使い廃棄▶︎生産側に戻り廃棄

このような形でサイクルを回しています。これがわかると、生産側と消費者側両方で廃棄物を減らすための活動に関する法律だということが理解できると思います。

ただ一方で悪徳な人もいるのも事実で、生産者側、消費者側両方ともに不法投棄が跡を絶えないのも事実です。どうやら残存不法投棄料は未だに1,567万トン。前年比+4.8万トン(令和2年。参考:環境省)何だか寂しいですね。だって税金使われてるし・・・。

とはいえ平成10年度をピークとして下がっているのも事実。

無印良品のリサイクル・リユースの背景

そもそも無印良品には環境に良いことをしようという考え方が根付いています。なので新しく始めたというよりも考えの延長上にはリサイクルやリユースといった考えがあったんですよね。だから実は特別なことじゃないと思っています。

では順を追って説明。

【ReMUJI】

無印良品の衣料品全般です。ただし肌着や靴下は回収していませんよー。まだ使える衣服は藍染して世の中に1点しかない藍染品として再販されています。再販に向かない衣料品はバイオエネルギーの材料になっています。

【プラスチックボトル】

無印良品の化粧水のボトル。こちらは粉砕して再生プラの商品やエネルギーの為の資源として使われています。

【紙製ハンガー・紙製フック】

店頭に陳列されている商品についているフック。こちらはそのまま次のフックに再利用されています。もちろん一度形作るために作り直しをしています。

【保冷剤】

ケーキ屋さんや冷凍食品など購入時についてきますよね。あれです。こちらは店舗で洗浄、消毒し、店舗の冷凍食品やチルド商品を購入されたお客様お渡ししています。

【本・絵本】

回収した本・絵本はNPO法人に寄付をしたり、長野県にある古本回収に一度回収してもらい、必要都度買い直して地方団体などに寄付をしています。

【ユニットシェルフ】

必要な方に中古品としてリユース販売しています。

【体にフィットするソファ】

こちらは再生プラの商品やエネルギーの資源としてリサイクルされています。

【フードドライブ・フードバンク】

こちらは回収ルールが厳しいので必ず回収店舗に確認を取って欲しいですね。例えば未開封、未使用、賞味期限が2ヶ月以上など・・・。そりゃ食べ物なので何でも良いというわけじゃありませんよね。寄付された食料品は必要とされている方々へ寄付を行っています。

まとめ

今回は無印良品の新しい取り組み「プラスチック製品」の回収についてでした。

良い機会だったので、他にも取り組んでいる内容も含めお話ししました。

この記事を書くにあたって、いろいろ調べましたが難しい問題がいっぱいあるなぁと思います。

家電リサイクルのところで不法投棄があるってお話ししましたが、実はリサイクルってお金がかかるんですよね。だから不法投棄って減らないんですよね。でも無印良品は諦めずにひたすら続けていますね。本当は全店で一斉に展開したいけども、お店の環境だけではなく、お金の面でもまだ一斉展開できていないんだと勝手に思っています。

一言で「リサイクル」「リユース」といってもそこには常にいろんな人が携わっているのでバランスが大切ですよね。社会自体が資源を大切さを「お金」のためではなくて考えて動く世の中になればいいなと思います。

そうなれば今の私たちや若い人たちにとって良い社会になるような気がします。

じゃぁねー!