無印良品

無印良品の「感じ良い暮らし」

今回は株式会社良品計画が語っている「感じ良い暮らしと社会」という言葉について考えてみたいと思います。

無印良品っていつも哲学みたいなことを言っているので自分ごとに落とし込もうとすると色々考えないといけないあたりがめんどくさくて、またそれも考えるきっかけになるので結局好きなんだなと思います。

無印良品の言う「感じ良い暮らしと社会」

良品計画のホームページの「良品計画の目指す姿」に下記の文章が書かれています。

文章一部抜粋

良品計画は、「感じ良い暮らしと社会」へ向けてグローバルに貢献する個店経営の集団として世界水準の高収益企業体を目指しています。また、当社が展開する無印良品は、良心とクリエイティブによって成立しシンプルに美しい暮らしを願うお客様と共にこれからの生活に最良で最強な「くらしの基本と普遍」を共創していきます。

ぶっちゃけ、なんのこっちゃって話ですね。むずい。

これを謎解きするのにヒントになりそうなのが良品計画が出版している『MUJIが生まれる「思考」と「言葉」』という本にあったので引用します。

本書の第2章「生活が美しくなれば、社会はよくなる ―― 経済は目的ではなく手段、目的は感じ良く生きること。」この言葉が全てなのかな?と思いました。

「感じ良い暮らし」=「生活が美しくなれば、社会は良くなる」=「幸せな生活は良い社会」と置き換えて「幸せとはなんぞや?」ということを考えていけば、なんとなく方向性が見えてきそうです。

幸せとはなんだろう

ご存知の方もいらっしゃるかも知れませんが、「幸せ」とは3つの柱で出来上がると言われています。

その3つの柱とは以下のことです。

  • 人的資本
  • 社会資本
  • 経済資本

この3つが揃うと人生は幸せ(豊か)になると言われています。

幸せの価値観は人それぞれですが、どれかがない限りは幸せと呼べません。

一つずつ紐解いていきましょう。

人的資本

「人的資本」とはいわゆる「自己実現」を指す言葉として今回は用います。(経済用語では人的資本のことを『人材を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出すことで、中長期的な企業価値向上につなげる経営のあり方』とか経済産業省が難しいことを言っています、やっぱりむずい)

とりあえず、ここでは「人的資本=自己実現」と定義して考えてみましょう。

「自己実現」と聞けば壮大なことを思い浮かべる方が多いかも知れません。

例えば、「昇進などをして社会貢献しなければならない」や「世界平和のための活動しなければならない」など厳格な「自己実現」をイメージされる方も少なくないのではないでしょうか。(もちろんこれはこれで大切なことです)

私はもっと個人的でもっと小さなことで良いと思っています。

例えば、

  • ウユニ塩湖へ行って写真を撮りたい
  • 高級旅館で2泊3日でのんびりしたい
  • 自分の好きな分野の知識をもっと蓄えたい
  • 美味しいものをいっぱい食べたい
  • 漫画とアニメをもっと楽しみたい

これくらい利己的な自己実現で考えると身近に感じられると思います。

簡単に言ってしまえば「個人的にやりたいこと」ですね。

世の中には「何もやりたくない」という人たちもいるのでこれがなければ幸せになれないとは言いません。ですが考え方を変えれば「何もやりたくない」ということが「やりたいこと」に位置付けされるのだと思います。

社会資本

お次は「社会資本」です

ここでいう「社会資本」とは「人とのつながり」いわゆる人間関係のことを指します。

例えば、

  • 家族
  • 友人
  • 会社の仲間
  • 趣味の仲間
  • 地域の仲間

いわゆる自分が関わっている「コミュニティ」と言われるものが、ここでいう「社会資本」と呼ばれるものです。

人的資本と同様に、世の中には「人とのつながりを持ちたくない」という人も大勢いらっしゃると思います。それはそれで個人的には良いのかな?と思っています。それでも幸せだと思っている人もいるのも事実です。

経済資本

では最後に「経済資本」についてです。

「経済資本」これは「お金」のことを指します。正確にいえば「経済活動を行うための元となる資金のことを「 資本 」」と言った方が正しいとは思いますが、今回は「自分に必要なお金」と定義します。

私はお金が大好きなので、お金はあればあるだけ良いと思っています。ですがお金があるから幸せとは限らず、お金がなくても幸せな人もいるので必ず必要というわけでもないと思っています。

しかしながらお金があることで選択肢が増えたり、不安が消えたり、問題を解決することができたりすることを考えると「幸せ」を作るためのツールの一つとして考えることも大切だと思います。

この点についてもひとりひとりの考え方があっても良いですね。

まとめ

ここまで「感じ良い暮らし」「幸せ」と定義して3つの柱のお話をしました。これに「社会」を加えるとどんな感じでしょうか?簡単な図にしてみました。

人的資本だけでも幸せな人もいれば、社会資本だけで幸せな人もいるでしょう。金融資本と人的資本が重なりあえば自己実現がより近くなり、また社会資本も重なれば「幸せ」と呼べるのかも知れませんね。

ただ「幸せ」の価値観は人それぞれ違うため、一概に上の図で表すことができないとは思います。とはいえ、人的資本、社会資本、金融資本全てなかったら決して幸せになれないと思います。

無印良品の言う「社会」はこの3つを備えた環境が良い社会と言っているのかも知れませんね。その上で「経済」いわゆる良品計画の「利益」はこの後の成果だと言っているのだろうと思います。

もし上の図のような「感じ良い暮らし」ができると思うと夢が広がりますね。

「やりたいことを、好きな人たちと一緒に、お金に困らず実現できる」

ぜひ実現したいものです。

皆さんもやりたいことや好きな人、必要なお金について考えてみるのも良いと思います。

今日はここまで。

じゃぁねー!